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2019.08.08
知多半島案内 Vol.44『知多四国で観光してみよう その2』
知多半島案内 Vol.44『知多四国で観光してみよう その2』
みなさんこんにちは!知多半島の情報誌『EDIT知多半島』のライター田村です。今回も知多半島へお越しの際にぜひ知っていて欲しい情報をお伝えいたします。
「知多半島に訪れる理由ランキング」があるとするならば、常に上位に位置し続けているであろうコンテンツが知多四国。実際、関連書籍やインターネットの検索キーワードなどでも知多四国や88箇所といった言葉をみることができます。最近ではツアーなども人気で、各地から多くの人が訪れています。そんな知多四国を理由に、知多半島の観光もしていただく企画の第2弾をお届けしようと思います。(第一弾未読の方はこちらです)
知多半島の海岸線をドライブしながら行く
夏と言えば海。せっかくこの季節にドライブするのなら、海岸線で海を眺めながらが一番良いでしょう。例えば師崎港フェリーターミナルから西側に進んでいくと、左手に白亜に輝く通称「野間灯台(正式名称:野間埼灯台)」が現れてきます。1921(大正 10)に点灯以来長きに渡り伊勢湾を行き交う船を見守り続け、今や知多半島のシンボル的存在。空と海の青、そして灯台の白のコントラストはギリシャの島の景色のよう。リゾート気分で車を走らせていると夏には多くの人で賑わう小野浦海水浴場が見えてきます。その少し先をゆけば、49、53、55、57番のお寺が集まる地域があります(ちなみに54番は半田市にあります)。その中でも、隣接している50番大御堂寺と51番野間大坊は、歴史的背景から観光コースにも組み込まれていて、初心者でもお参りしやすいお寺です。
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247号線をドライブしていると見えてくる白亜の塔
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50番大御堂寺の外観
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51番野間大坊の前にはお砂踏みがあります
観光しながら、歴史を学ぶ
50番と51番は、実は鎌倉幕府初代将軍の源頼朝の父・義朝が殺害された歴史を今に伝えるお寺です。平治の乱に敗れた源義朝は逃げる途中、野間を本拠地としていた長田忠政のもとに身をよせましたが、平家からの恩賞を狙った忠政・景政親子に暗殺されてしまいます。襲われた時、義朝は入浴中で抵抗ができず、「我に木太刀の一本なりともあらば・・・」とつぶやいて絶命した・・・と伝えられています。もうひとつ、なんともおどろおどろした言い伝えの残るお寺で、忠政が討ち取った義朝の首を洗ったと言われるその名も「血池」が大御堂寺境内前のうっそうと木々が茂る林の中にあったりもします。
源義朝最期の地
「血池」とは対象的に、広く明るい境内の一角には義朝の墓があります。彼の絶句にちなんでたくさんの小さな木刀が奉納されているので、一目瞭然です。義朝の墓の近くには織田信長の息子・信孝の墓あり、前方には源頼朝が寄進したとされる山門ありで、歴史好きならつい唸ってしまうスポットです。大御堂寺と野間大坊を結ぶ参道と野間大坊境内には本四国のお砂踏みができるコースがあって、ぐるっと見て周るだけで本四国をお参りしたのと同じご利益があるとのこと。これも観光客を呼ぶのに一役買っています。本堂にはたくさんのお守りやお遍路用品が売られています。お参りを楽しむというのも不謹慎かもしれませんが、昔から観光スポットととしても知られる理由がわかります。海遊びの帰りや南知多観光の折にちょっと寄ってお参りしてみては如何でしょうか。
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積み上げられた小さな木刀
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多くの人の想いが伝わってくる光景です
最後の入浴の地
さて、源義朝は入浴中に暗殺されたのですが、その湯殿跡が55番法山寺にあります。つまり、野間大坊あたりから法山寺まで長田家のお屋敷だったという事になるのですが、ずいぶん広い敷地だったことがわかります。湯殿跡は寺の前の急坂を下って左へしばらく行った所にあります。後方に義朝像が建っているのですが、その顔が湯殿を睨み付けているようにも見え、さぞ無念だった事でしょうね。お風呂入ってる時に襲われたら、何も出来ないですもんね。
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左手に湯殿、右手には銅像があります
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なんとも険しい顔に見えます
そのまま名古屋方面へ
常滑市へ向け北上すると、海岸沿いの道に「盛田・味の館」があります。「ねのひ」で有名な伝統ある酒蔵・盛田の施設で食事や盛田の商品の買い物ができる、こちらも有名な観光スポットです。ちなみに、常滑市小鈴谷はあの「世界のSONY」の創業者・盛田昭夫氏の出身地で、彼は盛田の15代目当主でもあります。店内には盛田氏を紹介する常設展があり、これがなかなか興味深かいですよ。SONYの製品にお世話になりまくった方にとっては、まさに聖地。是非盛田氏の肖像写真をご覧になってください。
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盛田・味の館にて食べたいオススメ「味噌煮込みうどん」は提供数に限りがあります。ぜひお問い合わせ下さい
次回の記事もお楽しみに!